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シマヒレヨシノボリ |
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最終更新日 : 2007年 10月 2日 |
シマヒレヨシノボリ <Rhinogobius sp. SF> |
「東川魚類図鑑」で、東川に生息するトウヨシノボリの形態や色斑に変異が多く見られることは述べました。今回、標本を精査したところ、このトウヨシノボリと同定された標本の中に、トウヨシノボリ橙色型とシマヒレヨシノボリの2種が含まれることが明らかになりました。
このうちシマヒレヨシノボリは流れの緩やかな河川や水路、溜め池等に生息し、基本的に純淡水性で通し回遊を行わないと考えられています。ただ、東川産のシマヒレヨシノボリには形態的にトウヨシノボリ橙色型と中間的な特徴を持つものが多く、交雑している可能性があります。東予地方にはこの他にも様々な色斑や形態をもったトウヨシノボリが分布しています。
これらの調査結果の論文が「新居浜市東川水系の魚類相」(高橋・渋谷・畠中)、「愛媛県で採集されたビワヨシノボリ(仮称)とトウヨシノボリ縞鰭型」(高橋・渋谷)として、「南予生物」第14号(2006年12月)に掲載されました。
なお、シマヒレヨシノボリはこれまで数多いトウヨシノボリの地域変異の1つとして、トウヨシノボリ縞鰭型と呼ばれていたものです。2010年に新たに新標準和名シマヒレヨシノボリが提唱されました。鈴木寿之,向井喜彦,吉郷秀範,大道尚晴,鄭達壽.2010.トウヨシノボリ縞鰭型の再定義と新標準和名の提唱.大阪府立自然史博物館研究報告.64:1-14
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東川産のシマヒレヨシノボリ |
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東川産のトウヨシノボリ橙色型 |
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徳島県産のシマヒレヨシノボリ |
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